有名な牛黄ですが、品質には要注意!健勝堂薬局が経験した実例も含めて、牛黄の本物、偽物の見分け方を書いておきます。
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牛黄の品質について |
ここでは中国で1982年に発表された、天然牛黄の採集加工と経験的鑑別法を書き写しておきます。 | |
ここで、天然牛黄とあることに注目してください。人工の物があることが分かります。 |
天然牛黄の採取加工と経験的鑑別方法 |
天然牛黄は年間何時でも採取できる。牛を屠殺する時は、注意して胆嚢、胆管を検査し、もし硬塊が有ったらすぐに切り開いて 取り出し、外部の薄膜を取り除き清めてから通草(通脱木の茎髄)または、灯心草で包むのがよく、さらにガーゼに包むと良い。 日陰の涼しい所に吊り下げて、半乾きとなったら糸でくくる。 乾燥を続けると、破片や変色を防げる。 |
牛黄は貴重な薬剤の一つである。 出回る偽品には2種類の型がある。 |
1:黄連・大黄・姜黄などの粉末を主材料とし、さらに卵白、卵黄、牛胆汁等を加えて作った物。 2:ラクダの黄(胆石等)、熊の胆結石およびダチョウ黄(胆石等)などの偽品を上品に代えるもの。 |
経験による鑑別法 |
@ 牛黄粉末を少量取り、水で湿らせ、指の爪上に塗ると、よく染まって黄色になり長いこと色がさめない。 A 小さく赤く焼いた針を牛黄の中に差し入れる。牛黄が裂けて、烈片に層紋が見えて、地質がきめこまやかで、もろく、二層 間に白点があり、すがすがしい香りがあれば『真品』。もし差し入れた時裂けず、切り開いても紋層が見られず白点が無く、 臭いが混ざり気のあるものは偽品。 B 牛黄を少量取り口に入れて、味見をする時、まず苦く、後に甘く清涼感があって噛むと歯に粘りつかず、溶けて渣を残さず、よく舌と唾液を黄染し、雑味や臭味のない物が『真品』。 口に入れて苦くて甘くない物、清涼感が無く、歯に粘りつく事があり、臭味があるか、生臭な気があるものは偽品。 C 牛黄は一般に水に溶けがたく、水を吸って湿るのが見られるだけであるが、形を変えることは無い。 水に入れてすぐに膨張し溶けて崩れるのは偽品。 D 牛黄は、ブリキ上で加熱すると、真品は特異な臭気を有する。 E 針を牛黄に差し入れると、針の出た後(針に)黄色を帯びないものは『真品』 |
牛黄輸入会社で実際にあった偽物の例 |
A.偽物の牛黄:ブラジル産で・・・デンプンを固めた物。着色は、合成色素の黄色+赤色 | |
B.表面に脂肪が覆っている牛黄 | |
C.コレステロール結石:人間の胆石に多い。 | |
D.核になっている部分が毛で出来た胆石 | |
E.胆管:目方増やしのために混入される。笛(ふえ)牛黄と呼ばれる物を混入する | |
F.猿の胆石をいれる | |
A〜Fを牛黄の中に、混入してくる場合が多い。 真物にたとえ1割であれ混入すれば、卸しているほうとしてはかなりの利益となる。砕け牛黄に割合良く見るのはEの胆管である。玉牛黄(砕けていない牛黄)に比べると、値段も安くなります。ただ利点としては、砕けている分、中の紋層や品質が分かりやすい。その中に胆管を少量混ぜてあるのがあります。 Dは実際に砕いて見ないと分からないので、外からの判断は難しい。ただ玉の外側に毛が見えている物は、この可能性があると思われます。 |
私が出会った実例 |
外見は綺麗な玉牛黄(ブラジル産)、これを粉末にしようと、乳鉢で割った瞬間、『アッ!』と思いました。 外見とは全く異なり、オレンジ色のザラついた粉がやや固まりかけた物が出てきました。一見して偽物と分かる物でした。 これは、漢方卸問屋も、私も外見では全く真物と見分けがつきませんでした。 玉牛黄は見栄えが良いので、私の所ではほとんど玉牛黄なのですが、欠点はあまりに上手?に偽物を作られていると、割るまで本物と気がつかないのがあることです。 戻る |
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