ここでは、メニエールに代表されるめまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気に漢方が有効であることを実例をあげて説明しております。
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様々な病気と漢方
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平成7年、新年明けましておめでとうございます。(平成7年の記事です) 新年早々『めまい・立ちくらみ』とはと思いましたが、今年一年めまいしそうな年にならないように、その前に治療しておこうということです。(冗談ですが…) さて漢方ではめまいのことを色々と表現しております。 『頭暈』『眩暈(げんうん)』『目眩』『冒眩』などと呼んでいます。 ◎頭になにかかぶっているようで重たくて、めまいがする、気分がすぐれない。 ◎まるで雲の上を歩いているようでふわふわとしてたよりない。倒れてしまいそうになる。◎急に立ったり、急に頭をあげたりしたときに、一瞬クラッとして目の前が暗くなる状態 は立ちくらみ。 ◎めまいに頭痛・吐き気・嘔吐を伴う場合も結構ある。偏頭痛にもこの症状は表れます。 患者さんはめまいがすると一言でいいますが、実際には様々な表現があり、また漢方的には原因が多く考えられます。多くは水毒・お血・肝風内動などが関係します。 現代医学では、 「高血圧症・低血圧症・メニエール症候群・動脈硬化症・貧血・自律神経失調症・ストレスによる緊張・肩こり」 などが原因となっていることが多いと言われている。 特に命にかかわらないと思われがちですが、中高年の方は、実際には脳卒中一歩手前の状態の時もありますし、なにより本人は苦痛のはずです。 脳梗塞が発見される場合もありましょう。 ★実例 紹介で来店された、たしか50代位のご主人で、めまいと高血圧を訴えていました。 仕事が高所に登ってする危険なもので、最近は『めまい』がひどく、とても怖くて仕事ができないので医師の診断書を持って、会社は休職中であると言っておられたように記憶しています。 治療は中々に困難を極めました。しかし根気よく通ってこられたところ、血圧の数字の方はそれほど大きな変化が見られませんでしたが、『めまい』は何回か処方を変えて調節していったところきれいに無くなり、数ヵ月の後、会社に復帰されたと聞いています。 皆様もたかがめまいと軽く考えずにしっかり治してしまいましょう。 ご相談お待ちしています。 1995年1月 目次に戻る 漢方相談カードへ |
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メニエール(氏)病というのは、突然、身体がぐるぐるまわる感じのめまい、耳鳴り、難聴などが発作的に現れ、しばらく(数時間)たつと回復してくるもので、この発作が繰り返して起こるのが特徴です。その他、吐き気・嘔吐を伴ったりする場合があります。 原因は内耳の血行不全などで障害が起こるとされています。全身の自律神経失調、水分・塩分の代謝異常、循環器系統の異常、過度の緊張・ストレスなどが内耳の血行不全の原因として考えられています。 生命には危険が無いわけなのですが、当の本人はかなりの苦痛ですので、とかく生活が消極的になりがちです。 漢方薬で体質を良くして発作が起きなくなってしまう事は多々見られます。 生活にも積極的になり自信が付いてくるようになれば、本当に喜ばしい事と思います。 漢方では、水分代謝異常や血液循環の異常と考えて、それぞれの患者さんの体質に合わせて処方を選んでいます。 代表的なものを少しあげてみますと ◎苓桂朮甘湯…尿量が少ない、動悸がしたり、頭痛やのぼせを感じたりする人に向く。 胃のあたりが満ちて張った感じがする事もあります。 この処方が採用されている原典である『傷寒論』という書物には次のように書かれています。 『傷寒、若吐、若下後、心下逆満、気上衝心、起則頭眩、脈沈緊、発汗則動経、身為振振者、茯苓桂枝白朮甘草湯主之。』 解説は省略しますが、読める人はなんとうまく表現していると感心することでしょう。 ◎真武湯…冷えが強く、胃腸が弱くよく下痢するタイプ、血圧も低い人が多い。 『太陽病発汗、汗出不解、其人仍発熱、心下悸、頭眩、身潤動、振振欲僻地者、眞武湯主之』 めまい・たちくらみは雲の中を歩くようと表現されるような感じ。 その他にも、様々な処方がありますが、中年以後の方は、動脈硬化症と関係が深く、また女性の方は更年期障害や血の道とのからみがあり、一人一人の体質をよく考慮して漢方薬を選定していかなくてはなりません。 お悩みの方はどうぞお気軽にご相談下さい。 遠方の方にはお送りも承ります。 参考:東洋学術出版社 傷寒雑病論「傷寒論」「金匱要略」 1996年頃 実例 私の母親はおそらくメニエールだと思われます。 朝方、4〜6時くらいに、当時よく隣の部屋にいる私に電話が掛かって来て、助けを求めていました。大体その時間くらいにトイレにでも目が覚めるのでしょう。頭を動かそうとすると、目がぐるぐると回って、吐き気、頭痛で生きた心地がしないのだそうです。 とにかく電話に出ますと、もう死にそうな声が聞こえてきますから、最初の頃はびっくりして飛んでいきました。もちろん今もそのような事なら飛んで行きますけれどね。 家に漢方薬を持ってきていませんでしたので、最初の頃はどうしたのか覚えていません。それから2〜3回同じような電話で起こされるうちに、適した漢方処方が見つかりました。 その頃にはそれを家に持って帰って在庫しておりましたので、すぐ飲ますことができます。そうしますと、30分から〜1時間でおしっこが気持ちよく出てめまいなどの不快感もなおります。その時には血圧も上がっていましたね。しばらくするとそれも治まるようです。 処方選択のポイントは、よく顔色を見ていますと、おでこ、ほっぺた(頬)がなんとなく赤みがあることでした。 はは〜ん、のぼせがあるなぁということで気が付きました。それからは、発作が起こる前に 、顔色を見て、のぼせが見えていたり、もしくは最近おしっこの出が良いかどうか聞いてみて、そういうときには、先に漢方薬を飲んでいただく事にしました。 一週間くらいでも飲んでいただくと、発作は起こらないで済みます。本当はずーと飲んでいて欲しいのですが、薬を飲むのが嫌いな人なので、普段飲むという事が出来ないで困っています。 でもそのようにしているだけで、ここ数年は発作からは縁がなくなったように思います。 目次に戻る 漢方相談カードへ |
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