私のうつ状態と漢方・ハーブ体験記 |
それをはっきりと自覚できたのは、2003年の秋のことでした。 人の多くはそれなりに、躁気味であったり、うつ気味であったりするのが普通だと私は思っています。 良いことがあれば、うれしい顔をいたしますし、感情表現も明るく派手になります。 逆に、家や学校、会社で失敗やいやな事がありますと、暗く落ち込んだり、閉鎖的な思考がグルグルと頭の中で回転したりするのは、誰しもあるのではないでしょうか? そういう状態はこの私にもありました。 それがひょんな事から、うつ状態が強く出てきたのでした。 不思議な感覚があります。感情が抑えられています。矛盾するようですが、同時にイライラする感情もあります。肉体的には、軽い頭痛や食欲が無いなどの症状もありました。 おもしろい事はこういう病的な面が、自分で客観的に見れる事でした。 マイナス思考が悪いのだとか、どうのこうのというより、明らかに病的だと自覚?が出来るのですね。 私のお客様の中には、うつ病の患者さんが数人います。現在(2004年1月)も3人います。隠れうつ(仮面うつ)という分類かもしれません。 今までには相当数のうつ状態の人を見てきました。漢方薬でうまくいった事もありますし、再発して今度はなかなかうまくいかなかった?例もあります。また短期間で止められて無効だったということもあります。 両極性(躁うつ病)の方もいらっしゃいますが、この人のときは危険だった。私のお客さんの時だった頃に、刃傷沙汰(刃物をふりまわした!)を起こしています。 話が脱線したようです。 そういう患者さんをみてきて、結構皆さん自分の状態を客観的に見ている事に私は気づいていました。 ある人は、自殺願望が強く、 「自殺してしまう!自殺してしまう!怖い怖い!」と自分が自分を抑えられないようで、恐怖におののいている状態でした。 この人の場合、最初漢方でうまくコントール出来ている状態だったのが、「薬は嫌だ」という気持ちが現代医薬品でも漢方でもありまして、少し良くなると漢方を止められたのでした。再発した時には上のような状態になって私のところに来ましたが、同じような処方では効果が見られませんでした。 私の場合、おかしいと、病的になっている自分を発見した時にすぐに漢方をやろうとは思っていませんでした。すぐに治るだろうと思っていたのでしょう。 ですが、さすがに頭痛やいらいら感、やる気が出てこないようになった時には、出先から帰って薬局に行って、すぐに漢方薬とある思い出したハーブを飲みました。 漢方の処方は、今回は書いてみますが、私の場合は肝気鬱結がみられるので「柴朴湯」と言われるエキス顆粒、1回3gほど。 それとハーブは、有名なセントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)の液状になっているもの。柴朴湯は1回だけでした。ハーブはその日に2回。 驚く事に、翌日気分が良くなっているのを実感する。友人にもメールでその気分の良さを書いていました。 普通セントジョーンズワートは、その期待する働きは、本にはもっとも早い人で2週間はかかると書いてあります。平均6週間は続けて欲しいとあります。(参考:ジーンカーパー著 奇跡の食品) こんな事があるのだろうかという感じでしたが、どうもその後も改善してきており、それ以外には、睡眠の質がかなり変わってきたのを実感しています。よく眠れるようです。 今までも眠れていたのですが、もう一つ深い睡眠に変わったように思います。セロトニンだけでなく、メラトニンの分泌促進作用もあるといってらっしゃる研究者もいらっしゃいますので、その作用かもしれません。 今回は漢方処方(柴朴湯)は1回だけにしました。なんとなくこの影響はセントジョーンズワートのような気がしたからです。 自分の事ですから実験みたいな事をしていますが、患者さんには調子がよければ、2種類を勧めている事でしょう。なかなかこういう素晴らしい効果というのは感じられないものですし、良くなった調子を崩したくありませんからね。 それと、のちに男性更年期という年齢にもあたる事なので、ありきたりですが、八味地黄丸を再開しました。以前にも飲んでいた事があります。 男性更年期というのをインターネットで文字を入れて検索すると、中国の文献に多く当たります。日本にはまだ研究が浸透していないのだろうか? 男性ホルモンの補充が中国の化学的な文献でも推奨されていました。しかし男性ホルモン含有の医薬品を使う気にはあまりなれませんでした。 東洋医学的な考えとしては、やはり腎虚にあたるのでしょう。八味地黄丸は腎の陰、陽、共に虚している場合によく使用される漢方処方です。本来は清宮寿桃丸の方が良い様に思うのですが、つい開封してあるものを選択。 男性更年期は精力的な低下の場合に、上記のような漢方処方を使うのですが、男性更年期によく現れる症状としては、うつ状態などの精神的なものも多くの人に見られるので、腎虚の漢方薬だけでなく、それぞれの症状に対応する対症療法的な薬や健康食品が有効と思われました。今回それを確認したような結果が出たように思います。 ちなみに、以前にセントジョーンズワートは飲んだ事がありますが、どうも製品の質、量に大いに関係があると思われました。以前に飲んだ事があるのは、錠剤タイプになっているもので、日本の製品でした。これは2瓶使いましたが、期待しているほどのものが感じられませんでした。 やはり、ハーブや健康食品は購入する際に、質、量共に気をつけて選択しないといけないという事です。 これを読んでいるあなた自身もいつ何時、このようになるかもしれません。覚えておいて損はしません。そんな時はこのページを思い出してください。 稚拙な文章ですが、読んでいただきありがとうございました。 注:セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)と相性の悪い医薬品 戻る |